反応拡散系っていうのは、2
種類以上の
化学物質(
モルフォゲンってよばれているよ!)が
拡散して、
濃度が
安定するまで
反応するという
化学の
仕組みを
数理モデルにしたもの。うん。よくわからないね。とりあえず、
熱帯魚やチーターのような
生き
物の
模様をつくれるものってことを
覚えてほしいな!
反応拡散系について
簡単に
説明した
動画もあるからよかったら
見てみてね!
下の
模様も
反応拡散系によってつくられたものだよ。
歴史
反応拡散系は
発生生物学という
分野の
研究で
誕生した。
発生生物学っていうのは、
胚がどうやって
発生していくか(
人間でいうと
受精卵からどうやって
人間の
形になっていくかってこと)を
研究する
学問ね。
1952
年に
Alan M.
Turingが、「2
種類以上の
化学物質(モルフォゲン)が
胚の
中を
拡散して、
化学濃度が
安定するまで
反応し
合う」という
仕組みを
提唱した。(
Turingはほかにもたくさんの
発見をしている
天才!)
この
化学の
仕組みが
反応拡散系とよばれるようになったんだ。
すごすぎてすぐには
世の
中に
受け
入れてもらえなかったけど、その
後、
多くの
研究者によって
実際の
動物の
模様などとどのように
一致するのかの
研究がおこなわれているよ。
メカニズム
反応拡散系は
反応拡散方程式という
数式であらわす。(
数式いやだ!っていう
人!お
願いだからもう
少しだけ
読んで!!)
反応拡散方程式っていうのは、ある
細胞のある
時間にどれくらい
濃度が
変化したかなっていうのを
示した
方程式。
基本形はaとbの2
種類の
化学物質(モルフォゲン)で
書くよ。
基本形:
\(F(a,b)\),\(G(a,b)\)は
濃度反応の
関数、\(D_{a}\),\(D_{b}\)は
拡散係数、\(∇^{2}a\),\(∇^{2}b\)は
拡散をあらわす。
くわしいことはまたあとで
説明するから、まずはイメージのおはなしね。
aとbは
活性化する
役割と
抑制する
役割にわかれている。
活性化する
方は
自分自身と
相手(
抑制する
方)をふやして、
抑制する
方は
相手(
活性化する
方)をへらす。
図にするとこんな
感じ。ここではaを
活性剤、bを
抑制剤としているよ。
どう?
図ならちょっとわかりそうでしょ?
この
現象は
基本的に
近いところでしか
起こらないけど、それがどんどんまわりにも
広がっていくことで
全体が
反応することになる。(
水たまりに
水滴を
落としたときに
波が
広がるイメージ!)また、この(i)の
反応は
反応速度が
小さくて、(ii)の
反応は
反応速度が
大きい。これは
実際の
皮膚の
色素の
細胞と
同じ
仕組みになっていて、だから
熱帯魚とかチーターの
模様ができるんだよ。
もう
一度基本形を
見てみよう。
今度は
数式で
説明をしていくよ。
基本形:
\(F(a,b)\),\(G(a,b)\)は
濃度反応の
関数、\(D_{a}\),\(D_{b}\)は
拡散係数、\(∇^{2}a\),\(∇^{2}b\)は
拡散をあらわす。
それぞれの
式は、aとbの
濃度反応の
関数(
反応項)とまわりの
細胞との
拡散をあらわす
関数(
拡散項)の
足し
算になっているんだ。
まずは
反応項を
見よう。
\(F(a,b)\),\(G(a,b)\)っていうのは
関数のことで、モデルによっていろいろな
種類の
式がここに
入る。でも、
反応に
関係するものだから、
意味していることはさっき
説明したイメージ。モデルはこのあと
紹介するよ。
つぎに、
拡散項を
見よう。
\(D_a\),\(D_b\)っていうの
拡散係数とよばれていて、
自分で
好きな
数字を
入れられるパラメータのこと。
\(∇^{2}a\), \(∇^{2}b\)は
拡散をあらわしていて、
拡散っていうのはおとなりの
細胞と
濃度の
一部を
交換し
合うことだよ。そうすることでを
反応を
広げていくことができる。
一次元のときは
図であらわすとこんな
感じ。
二次元のときは
左右だけじゃなくて、
上下の
細胞とも
交換をすればOK。
さっきも
言ったように
関数\(F(a,b)\)と\(G(a,b)\)には
多くのモデルがあるんだけど、ここではこの
図鑑に
使っているモデルを
紹介するね。
Gray-Scottモデル:
\(D_{a}\),\(D_{b}\),\(f\),\(k\)はパラメータで、この
値を
変えることでいろいろな
模様をつくることができるんだよ。
実際にどんなパラメータを
入れたらどんな
模様ができるかは
図鑑をチェックしてみてね!
説明はここまで!図鑑を見にいこう >>